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ケベックシェフが誇る 本場のプーティン「La Belle Patate」

カナダ人の国民食プーティン
カナダ人がこよなく愛する国民食プーティン(Photo Machiko Parbhakar)

ここ数年の物価高騰にもかかわらず、同じ場所で14年間商売を続け、根強い人気と高レビューを保つレストランが、ダウンタウンのデイビー・ストリートにある「La Belle Patate」。「バンクーバーで唯一」と称されるプーティンのお店だ。人気の理由は「豊富なメニュー」「本物へのこだわり」そして「オーナーのパスカルさん」にある。(取材 パーバッカー真智子)

魅力その1:メニューの豊富さ

 La Belle PatateはBC州に2店舗あり、バンクーバー店はプーティンがメインだ。当初26種類から始まったプーティン・メニューは、パスカルさんの飽くなき追求の末に40種類まで増え、客の好みやその時の気分で選べるほどバラエティ豊かに。またスタッフの一押しメニューや、シーズンごとの限定メニューを打ち出すなど、何度も通いたくなる工夫も!

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月ごとに変わるメニュー(Photo Machiko Parbhakar)

魅力その2:本物のケベック・プーティンへのこだわり

 パスカルさんはケベック出身で、モントリオール・サウスショアの料理がお袋の味。ポテトはジャガイモの味を最大限に引き出すために機械を使わず太めにカットし、柔らかく仕上げるために二度揚げ。その上にかけるグレイビーは、小麦粉とスパイスが主原料で動物性食材は使っていない。

 そして最大の魅力はチーズ。噛むとキュッキュッと音のなる、きしむような感触のスクイーキー・チーズを使用。このチーズは完全に熟成してしまう前の若いチェダーで、新鮮なため、温かいプーティンに載せても溶けない。歯ごたえが良く、ポテトのホクホク感と相まって癖になる絶妙な触感を生み出す。これこそ、ザ・ケベックのプーティン。

 

魅力その3:パスカルさんの人柄

 取材当日も、人懐っこい笑顔とフレンドリーな口調で厨房から出てきてくれたパスカルさん。どうやって最高に美味しい本場のプーティンを作るか、という話となると、熱量がすごい!

オーナーのパスカルさん

La Belle Patate オーナーのパスカルさん (Photo Machiko Parbhakar)

「最高の料理とサービスを提供したいので、何か問題があればお気軽にご連絡ください」と書かれているホームページからもその人柄が伺える。取材の帰り際「あ、ちょっと待って!」と取材チームを呼び止め、ケベックで人気のお菓子まで持たせてくれた。

 

編集後記 :メニューの一番端に書かれている、いわゆるサブメニューの「グリルドチーズ・サンドイッチ」。これがどういうわけか、高確率で、日本人らしきお客さんたちがオーダーしていくという。長い間不思議に思っていたが、最近になって「グリルドチーズが美味しかった!」とレビューに書かれていたのが原因だったことが判明。せっかくバンクーバー1美味しいプーティンの専門店に来たのに、プーティンを食べないのはもったいない。「うちへ来たら、やっぱりプーティンを楽しんで欲しいな〜。モントリオールならではのホットドックや、モントリオール・スモークミート・サンドイッチなんかもちょっとは置いているけど、ここのメインは絶対にプーティンだよ!」とパスカルさんは笑う。

店の前

バンクーバー一のプーティンショップLa Belle Patate  (Photo Koto Tajima)

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店内にはパスカルさん出身のケベック州にまつわるアイテムがたくさん。溢れんばかりのケベック愛 (Photo Machiko Parbhakar)

La Belle Patate
住所:1215 Davie st, Vancouver
電話:604-569-1215
営業時間:火曜~木曜11am~11pm、金曜11am~0am、土曜12pm~0am、日曜1pm~7pm
ウェブサイトはこちらから

 

 

 

 

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