日本語を学んでいる高校生による熱き戦い「第8回バンクーバー・ジャパンボウル」が3月8日、日系文化センター・博物館で行われました。会場の熱量は青春そのもの!今回、初めてジャパンボウルを取材しましたが、こんなにも日本に興味をもち、学んでくれている学生がいることに驚きと感動の1日となりました。今回は日本の現役小学校教論がその詳細をレポートします。
ジャパンボウルとは
ジャパンボウルとは、日本語を学習している高校生を対象とした日本語と日本文化の知識を競う大会です。1992年にワシントンDC日米協会によって開催された大会が始まりで、2016年以降国際的に広がりました。現在はカナダ、ポーランド、イギリス、イタリア、メキシコ、セルビア、ブルガリア、フランス等で開催されているそうです。
今回取材したメトロバンクーバー大会はJETプログラム同窓会BC・ユーコン支部(JETAABC)が主催しています。2018年に第1回大会が開催され、今年は第8回の大会となりました。この大会の参加資格は、高校レベルで日本語を学んでいる人たちに限られます。日本語を母国語とする生徒や自宅で日本語を使用している生徒は参加できません。つまり、カナダで日本語を学んでいる高校生による戦いなのです。
競技方法
各チームは2~3名で構成され、競技中は英語、または日本語で質問が読み上げられ、早押しで答えたり、答えをホワイトボードに書いたりして解答していきます。
出題されるトピックは、事前に知らされています。地理、マナーと日常の習慣、現在の出来事とカナダと日本の関係といった基本的なトピックから、今年の特集トピックとしては、俳句や、2025年万博、歴史上の主要人物と出来事というようにもっと絞られた内容のものもが提示されていました。
始めに予選ラウンドが行われ、その正解数の多い上位3チームが決勝進出となります。

「第8回バンクーバー・ジャパンボウル」の様子
第8回大会ダイジェスト
午前中に予選ラウンドがあり、ランチ休憩の後はいよいよ決勝進出のチームの発表です。祈るような高校生たちの姿に、こちらまでそのドキドキが伝わってくるようでした。湧き上がる歓声とともに上位3チームが発表され、ステージ前での決勝ラウンドが始まりました。
問題は、4択クイズのものもあれば、英語で答えるもの、日本語を書いて答えるものなど、バラエティ豊かな方法で出題されました。「日本からバンクーバーに贈られた桜の数は何本?」「振袖やスーツを着ているこの写真の式は何?」「大阪万博のマスコットキャラクターの名前は?」など、日本人の私にとってもなかなか難しい問題もあり、それを次々と答える高校生たちに圧倒!もちろん、わからないときは、勘でいくしかありません!そこも含めて、とにかく一生懸命な高校生たちが全力で競技するのがジャパンボウルなのです。
決勝ラウンドが終わると、バンクーバー沖縄太鼓によるパフォーマンスがありました。私は、昔、沖縄の三線を習っていたので、懐かしい歌やダイナミックな踊りや太鼓の演奏に思わず涙。バンクーバーにいながらにして、美しい日本の伝統文化に触れることもできるのも素晴らしい機会だなと感じます。
イベントも終盤、たくさんのスポンサーからの賞品が当たるお楽しみイベントでは、名前を呼ばれるたびに嬉しそうな参加者の笑顔がはじけていました。
そして、いよいよ、優勝チームの発表です。ここで、本当に驚いたのが、「日本式」の表彰スタイルで賞状が授与されたのです。ここは、日本の学校かしら!?と思うような完璧な授与式でした。最後はなんと、一本締めで会を締めくくるとのこと。一本締めのやり方のレクチャーの後、全員で一本締めを行い閉会となりました。
終始、日本を感じるこのイベント。ここに参加した生徒たちが将来日本に行った時、たくさんの「あっ、これ知ってる!」に出会うのではないかと思います。日本とカナダを繋いでくれる人が生まれるのだろうなと確信しています。「日本に興味をもってくれてありがとう」。日本人としてそう思わずにはいられない素敵な大会でした。
こんな記事も読まれています
【前売りチケット販売中】Sakura Days Japan Fair 2025
【早期割引あり】バンクーバー日本語学校 土曜日クラス 受付開始
VJLS 短期初級日本語教師養成講座 4月生募集!